Tentative

おもしろいとおもったことをもう一回かんがえるせいりするまとめる

自炊についてかんがえてみた:後編

(この記事は中編のつづきです。)

 

9. 自炊の豊かさは選択肢の多さ

 

(仮に1食あたりのコストを300円とします)
(この記事では健康とか栄養とか一切無視しています)
 
それは、「300円で食べられる料理の数」です。自宅周りで「1食あたり300円で食べられる食事」というのを思い浮かべてみたんです。「牛丼、カレー、ハンバーガー、のり弁当、唐揚げ弁当、あと数々のインスタント食品」ぐらいでした。これらをずっと食べていけば、1食300円で済ませられるんです。しかも自分で作らずに。楽だね!
でも、これ、単純にね、飽きるんです。個人的に美味しい不味いとかはあんまり関係なくて、飽きるんが一番ヤバイんです。しかもこれらは、当然のことながら「いつでもどこでも同じ味」です。すごい速度で飽きます。
 
ところが自炊の場合、材料費300円だとかなり幅が広がります。(食材の内容は変われど)牛丼もカレーもハンバーガーも唐揚げも作れます。(外食ではなぜかお値段高めの)パスタができます。しかもパスタ料理はかなり豊富にできます。「一汁三菜」ももちろん可能です。自分次第で料理の種類は増えます。そして「いつでもどこでも同じ味なんて不可能」です。自分次第で無限に味が変えられるんです。(しかも、見切り品というノイズ、ランダム要素が入るんで、献立の可能性ひろがりまくりです。ジェネレイティヴアートと同じですね!)
 
個人的には白飯とおかずの割合を変更できるのがでかいです。
私はおこめがたくさん食べたいのです。おかずなんてちょっとでいいのです。なのに、外食はおかず多めのご飯少なめなのです。不満です。
 

f:id:ocrock:20141203201851p:plain

愛すべきごはん。とりあえず、ごはん。 

 

そもそも見栄えが素敵な料理を自炊になんて求めてないです。もこみちくんや、レシピ本によくある「女性が惚れる男メシ」なんてもんはエンターテイメントの域であり、いうなればハレのものであり、ケのもののほうが重要です。だって日常食べるものだもの。
 
そう。外食に対して自炊の決定的な利点のひとつは「飽きない程度に献立の種類が増える」ことだったのです。(個人的な結論)
 

 

10. 太刀打ち出来ない労働コストの発生

 

それに対し、外食が自炊に対しての圧倒的利点は、調理にあたっての「労働コスト」がゼロである点です。何度も言いますが、自炊はめんどいです。
昔、プラモデルを人並みに嗜んでいた時代、何が嫌って、下ごしらえです。材料を切って、バリをとって、ヤスリで綺麗にして、サーフェイサー吹いて塗装して乾かして。。。組み立てるまでにこなさなくてはいけない工程がとにかくめんどくさい。
(このめんどくさい時間があるからこそ、完成時に喜びが大きくなるわけですが、まぁめんどいもんはめんどい)
 
自炊をする以上は、労働コストをゼロにすることは絶対に無理です。
 

 

11. 労働コストは減らせる

 

ただ、それをかぎりなく小さくすることは可能です。そこで出てくるのが「調理器具」です。
 
B --
材料費 -- 100円/日も可能 故に外食よりかなり安価
機材費 -- 必要最低限のものだけ
光熱費 -- どうしてもかかる
労働コスト -- めんどい
 
このBパターンで考えると、必要最低限のもので可能です。たしかに可能です。包丁だけで野菜の皮むきも、千切りも、みじん切りもできます。ただ、これらはめんどくさい。めんどくさいことは基本やりたくないものです。だから、「調理器具」を買うわけです。
 
調理器具を買うときに注意することは1点のみ。
「いかに手間と調理時のストレスが省けるか」です。もうこれだけ。
料理をするたびに、どの工程にストレスを感じているか、めんどくなっているかセンサリングしておきましょう。
 
よくあるのは、めんどいのを軽減するために買ったはずなのに、逆にストレスの元になってるとき。それは、後片付けがめんどくさいとか、でかいとか、めったに使わないとか、すぐ壊れるとか、デザインがダサいふざけんな、とかが原因になります。調理器具を使用していく際にストレスを感じては本末転倒です。よく考えてから買いましょう(自戒の念を込めて)
買い過ぎは罪です。(自戒の念を込めて)あと、調理器具が増えたからって爆発的に料理は上手くなりません。(自戒の念を込めて)
 
きっとなんの参考にもなりませんが、自分が普段使っている調理器具を晒しておきます。
 
- スライサー
- フードプロセッサー
- ミキサー
- 玉子焼きフライパン(ミニフライパンとしても使用)
- 底が深めなフライパン(蓋あり)
- 両手鍋
- 片手鍋
 
- ボウル 3
- ザル 2
 
- 炊飯器
- 電子レンジ
 
- 計量カップ
- 計量スプー
- キッチンスケール
 
- お玉 2
- フライ返し
- トング
- 泡立て器
- 菜箸
- 麺棒
 
- 三徳包丁
- まな板
- 包丁研ぎ器
- パンナイフ
- ピーラー
 
- シリコンスチーマー
- 電子レンジでパスタできるやつ
- サラダスピナー(水切り器)
 
- 保存容器 各種
 
- コンロ
(2口以上。もう絶対。一口コンロを提案したキッチン業界どうかしてる。家賃がべらぼうに高いからキッチンがせまいけど、周りの市場では激安な外食ばかりというどこかのアジアの国ならばまだしも!)
 
 

 

12. 「自炊ってめんどくない?マクド行ったほうが安ない?」への解答

 
A -- 自炊初心者
材料費 -- 外食より高価
機材費 -- 一式買い揃えようとすると高価
光熱費 -- どうしてもかかる
労働コスト -- めんどい
 
B -- 極限スタイル
材料費 -- 100円/日も可能 故に外食よりかなり安価
機材費 -- 必要最低限のものだけ
光熱費 -- 必要最低限だけ
労働コスト -- めんどい(けど、作業工程少なめだからまだ楽?)
 
C -- 自炊道のはじまり
材料費 -- 外食と同じぐらい。ちょっと安いぐらい。
機材費 -- 労働コストを減らすためだけの機材を買う
光熱費 -- どうしてもかかる
労働コスト -- めんどい(けど、コストを下げるだけの機材があるので気分的には楽)
 

f:id:ocrock:20141203150042j:plain

 

「自炊ってめんどくない?マクド行ったほうが安ない?」

 

といった問いに対してはこう答えるようになりました。
 
「めんどい。ただ、マクド行くお金でかなりの数の献立が考えられる」
 
そのお金の中には、マクドに行くという選択肢も入っています。僕は外食も好きだし、ジャンクフードも好きです。毎日毎日自炊するのも大変です。そういうときは外食に行ったり、コンビニで弁当を買ったりしちゃいます。それでもいいじゃない、にんげんだもの。
 
この記事では健康的であるかないかという価値は無視していましたが、最後なので個人的な思いを。
当たり前のことですが、自炊だからって健康的な食生活とはいえません。健康的な食生活を外食だけで送ることもできます。「外食は味付けが濃いから身体に悪い」なんて、絶対そんなことはないです。身体にいいご飯を提供しているベジタブル喫茶トイトイみたいなお店や、レストランだってあります(ヴィーガン対応のレストランも増えてきました)。そこに通いつめれば健康的な食生活です。
 
ぼくももしかしたらそういう生活をしたいのかもしれません。ただそれができないのは、自分の経済状況では毎食外食ってのは少しコスト高ってところと、通いたくなるような店が生活圏内で見つけられていないこと。あと、最初にもいいましたがやっぱり何かを作るってことがそれなりに快感だから自炊しちゃうんだろうなぁと思います。
 
ということで、自炊について考えてみました。
最後に、大阪時代においしいゴハンを作ってくれたりしてた辻並さん(https://twitter.com/gecoya)(粉モンつくらせたら最強)がくれた言葉で締めたいと思います。
 
「友人知人恋人家族が作ったおいしい手作りご飯を食べれるところにいれば、人はなかなか死なない」
 

真理だと思う。

 

 

13. 余談

 

- このテキストを書くきっかけになったInstagram
 
 
コメント抜粋>
主婦力とは「家事において、経済面、工程面で合理的な手法を選択し、かつ見栄を晴ることが出来る能力」というのが今の所の見解です
 
この発想は、「ズボラ飯」という概念から生まれたと思っています。ズボラ飯最高。
 
- ぼくはグルメ味音痴として有名です。普通に美味しいものと、バリ美味いもの(高価)の違いがわからない点。これを指摘された時、ショックだった。美味いものがわからないなんて。。。!ただ、普通にうまいというのはわかるからね!
 
- 料理上手くならないって人は、レシピどうりにつくればいいって本当に思う。あと、味見すればいいってマジで思う。
 
- 男の自炊がモテないってのは本当です。ケンタロウ師匠が作るような料理できたらそらモテるかもしれないし、モテ料理ってのはこの世に存在すると思う。けど、普通に料理ができるってなーんも点数になりません。むしろ、「この人、料理できるんだー。なんか口うるさそう」ってなります!だから気をつけて!脳ある鷹は必死に爪を隠して!
 
 
- 一生懸命、朝起きて全部手作りで弁当作っていってたのに、同じ職場の男子のほうがきらびやかな弁当で女子にキャーキャー言われてた。その中身は、多種多様な冷凍食品と昨晩のおかずの残りで構成されていた。その瞬間、冷凍食品に対するネガティブイメージが一気に消えた。だってよく考えたらコンビニ弁当だって、冷凍食品だって同じやん!以降、弁当作る際、積極的に冷凍食品をおかずの選考対象にするようになりました(労働コスト削減最優先。朝は1分が大事)。普通の食事の時にはあんまり使わないかな。「冷たい熱帯魚」の食事シーンの影響かな。

 

- このNaverまとめみたときになにか震えた。ココイチのカレー食べたい。


お家で出来る人気チェーンの再現レシピ - NAVER まとめ

 
以上です。